迷惑にならない限り2012/08/13 23:47

ふと、コミケの思い出を語るとか言っておきながら、ちっとも思い出らしいことを書いてない気がしてきました。こう、売れたときのこととか、首にタオルかけて歩き回ったこととか、思い返せばたくさん出てくる生の体験を書いた方がよかったかしら ? でもそういうことは誰しも参加した人ならわかることだし、逆にみんな同じような感覚を持つから何度も参加したくなるわけで、私があえてここでそれを並べてもしょうがないかなとも思うのですよ。ただ、コミケの経験がなければワンフェスに出る気にもならなかったでしょう。特定の趣向、とくに漫画、アニメ、ゲームといったものに興味を持つ人がたくさん集まって、それぞれの思うものを作り、人に見てもらう経験がなかったら、私はワンフェスをやっていません。
ことワンフェスについては版権物を扱うと責任の重さがコミケと全然違い、加えてコミケはある意味「本屋さん」ですが、ワンフェスは「模型屋」とも言うことができ、いかに見せて興味を持ってもらうかが責務として求められます。コミケほどの気楽さはなく、見る人の目も厳しく、ここからイベント参加を始められる人はとても勇気があると思います。いや、それは私が単にもっと規制のゆるいイベントを知っているからそう思うのかもしれません。最初からワンフェスしか知らなければ、そういうもんかと思ってやっていくでしょう。

私はコミケに一般客として行ったのは2回だけで、あとはサークル参加でした。最初のいとこについていったのが一回、BK2 で活動を始めた後の冬コミで一回。ゲーム攻略は時間がかかるため、夏冬と出すのは我々には厳しい課題でした。なので夏だけサークル参加し、冬はパスです。レトロゲーOnly が11月にあると、12月のコミケには行かなくていいかなという気分にもなりました。そしてお客として見ているだけでは欲求不満になりました。
当時はアニメとかも見ていたけれど、だからと言って同人誌を買って読もうという気にはなりませんでした。

基本的に感情移入しないタイプのため、今でも武装神姫をいじっていて、とても大切にしているけれど、それはプラモ的要素を持ったフィギュアとしての面白さと、1/12 の世界観を広げてくれる創造の素材としての面白さがあるからです。むろんかわいいなとか、かっこいいなとか普通に思いますが、それを感情表現として人前で出すことはしないです。多少はしますよ、でも前面に押し出すことはしないです。なぜかと聞かれれば、私の育った環境のせいといえるでしょう。
フィギュアもドールも人の造りしモノなので、そこに何を見ても、何を感じても、すべてはその人の思い通りになります。人が何かに感情移入することは別に否定もしなければ同調もしませんが、私にとってはすべて自分の想像通りにできる愛情はつまんないです。
だから、自分の飼っている生き物に人間が勝手に創造した価値観をつけている場合なんかは、一方で観察眼を冷静に持っていない限り人のエゴにしか見えません。人間以外の生き物は人間以外の行動パターンや本能を持っているので、それを観察して理解した上で大切にするのはわかるけど、つまり動物園の飼育係みたいな付き合い方はむしろ尊敬に値するけど、超自然の摂理を無視した人間の考えだけで入れ込む愛情は、一方で生き物を自分の都合でしか考えないから、本当の意味でその生き物を愛しているとは到底言いがたいと思っています。
私は、自分の思い通りにならないからこそ互いの信頼関係ができて、それこそが生きる醍醐味だと思っています。もちろん多くの人がそう思っているでしょう。単純に私は、いくらフィギュアやドールに感情移入しようが、相手は何も返してくれないので、それをつまらないと思っているだけです。それがむしろ楽しいという人も世の中にはいるでしょう。だから、理解して相手の立場は尊重できるけど、同調はできません。こりゃ価値観の違いです。ただ、それがいかに自己完結の愛で終わっても、それで明日へつなぐ力になるのなら、それでいいと思います。自己完結が進み、外へ目が向かなくなるのは困ると思います。だから最後は、どんな方法であっても自己コントロールができて、人の迷惑にならないのなら、それでいいと思います。

こんなこと書いてないでさっさと寝ないといけないんですよ、今祖母がうちに来ていて、いろいろやること多いです。問題は起こさないんですが、目を離せないという点が大変です。