ワンフェスキャンセル2022/04/20 20:33

ワンフェスの申し込み、事前キャンセルの受付期限が迫っております。25日までにキャンセルすればキャンセル料は発生しませんが、以降はキャンセル料がかかってしまいます。
今回の申し込みは、開催時期に向けて疫病の状態が落ち着いてきていることが条件です。完全になくなることはなくとも、流行状態に上下があることは誰もが知っていることで、それの下の波にイベント開催がかかってくれればよいのです。そのために様子見してきましたが、現況は微増傾向にあります。都市部では減っているようですが、高止まりしています。全国的には増えている。となると、第7波と呼ばれた波はいったんおさまったものの、また増えてきているので、最悪だと7月にピークになります。連休になれば動く人が多いでしょうね、多分。で、増えるんじゃないかと。今の段階で確実に減っているなら別ですが、また増えてきているのが問題で、結局、参加は断念することにしました。
ワンフェス側もちゃんと告知してほしいものですが、前回は何人くらい来たのかのデータが簡単に見つかりません。結局、過去のワンフェスについてのWebで見つけまして、前回はディーラーが1000ぴったりです。疫病ぎりぎりの2020年2月では、ディーラー参加は2080でした。なお、申し込み時点では1487で、1/3が申し込んでからキャンセルですが、実質は申し込みすらしていないディーラーも相当数いる実態がわかりました。それまで含めれば半分のディーラーしかいないわけです。来場者数はその最後のワンフェスの25%です。最後のフェスは、通常は5万人以上入るフェスで5万にいっておらず、直前の疫病騒ぎで一般参加も相当減っていることもわかりました。
このデータは痛いものです。単純計算で、入場者数が25%になるなら、売り上げも25%になるということです。それでも疫病蔓延が減少傾向にあればまた違いますが、増えている段階では入場者増加がまったく見込めません。また当然に考えることとして、ライトユーザーほどワンフェスに来なくなると考えます。
フィギュアのイベントですが、昨今はフィギュア支持層は広がっています。ワンフェス実行委員会はワンフェスをガレージキットの祭典と言い切っていますが、手広く商売している者としてワンフェスに感じることは、コアなフィギュアのファンもいるけれど、今多くを占めているのは、オタ趣味の一環としてフィギュアを受け入れている層の厚さです。フィギュアが好き、というコアな層と、ある好きなコンテンツやキャラがいて、それが立体化されているからそれも手に入れる、ライトなフィギュア層です。小さい可動フィギュアは値段も安いですから、ライトなファンはそのフィギュアのためのオプションに大きなお金を払いません。うちはそこに目をつけてやっております。委託販売でしっかりした売り上げが出せていたのは、このライトユーザー層に訴えかけていたからで、リトルワールドはドールの専門店で、フィギュアを扱っている店ではありません。そこで商売ができるということは、うちの売り上げを支えているのはGK好きじゃないんですよ。
ディーラーの減少が50%なのに、一般入場者数は75%の減少です。熱意のあるディーラーはそう簡単に減らないけれど、一般入場が大量に減るのは、それだけライトユーザーが増えている証拠です。様々なリスクや障害を乗り越えて参加したいか、そこまでして買いたいものがあるのか。ある意味、この状況下で熱意をもって参加できる一般参加者は、次のディーラー候補でもあります。ライトユーザーはディーラーにはならないでしょう。
つまり、うちには不利な要素しかありません。ライトユーザーが来てもいいと思える環境は、感染が増えている状況では成り立たず、ワンフェスは不参加という結論に至りました。当日までに準備するものはそこそこあるし、準備にはかなりの時間と資金がかかります。それなのに売り上げが1/4になる見込みでは、どうやっても赤字です。
もちろん、何とも言えません。去年は7月がピークになったし、今年は1月まで順当に減ってきて、正月越えたら一週間で急増しました。何が起こるかわかれば苦労しないのです。少なくとも、こうして迷った結果、参加しないディーラーは半分はいるのだから、みんな同じなのでしょう。そりゃね、参加できるなら参加したいのがやっぱり本音です。

あいまいな中止基準2021/03/06 21:27

買い物をしたいのもあるし、ワンフェスの申し込みがそろそろ始まっているのもありまして、一度ネットのチェックへと出ました。
フェスですが、注目すべきは中止判断と戻ってくる金額です。今回のフェスは行われるとみています。ただし、完全に行われる保証もないし、人がたくさん来るのかもわかりません。こういう状況は数年に渡って続くと考えています。次回は変化した開催状況を確認する意味で、卓は1で申し込みます。卓数が増えるほど参加料は大きくなりますが、お客さんが来なければ無駄になってしまいます。初心に帰ったつもりで一卓勝負。まだ申し込みはやりません。まずは開催要件のチェックです。
キャンセルに関しては、記述がややわかりにくいものでした。というか、多分多くの人がこれに疑問を感じることとなって、もう一回Twitterでアナウンスすることになるでしょうね。書き方が遠まわしなのです。なんではっきり疫病の影響で中止になった場合と書かないのでしょう。あの大雪でもフェスはやったんだから、天候とかで中止になる可能性はあんまりないと思います。何が問題かと言うと、緊急事態宣言が出た場合の中止と、その他の中止が分かれていることです。現状では緊急事態宣言 = 疫病なのに、一方で中止条件に疫病が明記されておらず、じゃあ疫病が出ていてもやるんだな ? みたいな。はっきりしないんですよね。疫病で中止になる場合、どっちにあたるのか。これによって返ってくる金額が変わってしまうため、多くのディーラーに戸惑いが生じることは明らかです。一応、文面だけでは、疫病中止の場合は100%返ってくる感じだけど、緊急事態宣言が出ていたら50%しか返ってこないようです。土曜日ゆえに対応はされないと思いますが、もうちょいきちっと線引きをしておかないと、確実に混乱を招くことになります。
どっちに転んでも、自分たちでキャンセルするなら4月30日までに判断すれば100%返ってきます。仮に開催されない場合は50%返ってくる。まぁ、4月30日までは見守りです。今回は開催が濃厚と見ていますので、申し込みはやっておきます。申し込まないと始まりません。

オンラインフェスとな2021/02/07 19:09

ワンフェスが見事に中止となり、代替手段としてオンラインフェスが実行されました。何と言うか、前もってディーラーには告知してほしいものですが、公式Webでのアナウンス以外には、Twitterでしか入手できるアナウンスがなく、うちは当初から不参加にしていましたが、事情あって不参加している人にも情報を流してほしいものです。毎度参加していて、今回はキャンセルリスクを見合わせての不参加です。ディーラー参加をしている人にしかメールでの連絡がないのかもしれません。トレフェスみたいに、あらかじめディーラー登録していれば、イベントの参加に関わらず連絡が来るシステムに比べるとお粗末ではありながら、海洋堂にしては頑張ったのだと思います。ワンフェスにディーラー参加しているとですね、一般では見えにくい海洋堂のイベント管理体制の悪さを知るものですよ。強風の時に強風対策をせず、突如通路全開にして商品が吹き飛んだ経験や、配置が悪くて行列管理できる場所がないとか、イベント終了後に使える出口の案内がなく、荷物を持って出口を探して右往左往とか、枚挙にきりがないほどイベント管理はいい加減で、その中でディーラーと直接的に距離が近いオンラインでの開催はかなり頑張ったと思います。
あらかじめオンラインフェスに参加申し込みをしておくと、当日専用ページで一覧にされてリンクも設定できるほか、物販もOKです。SNS、私はTwitterで見ましたが、そちらでもハッシュタグをつけると拾ってもらえ、そのハッシュタグで検索することにより #WebWF に関する投稿を見ることができます。当日版権を取っているものならば、版権ものでも投稿でき、投稿に関してはディーラーである必要もないので、一般参加のつもりで感想を述べるのもあり。中止から短期間のアナウンスながら、かなりの投稿数がありまして、後からまとめて見るには難しいくらい集まっていました。私はリアルタイムで見ていました。
私は投稿しませんでした。投稿するだけの対費用効果がないという、実に合理的な考え方なのですが、あらためて商品の売り方の大きさを実感しました。量産型マンドラゴラの商売の根本は、物を売る以上に体験を売っています。あの売り場で、駄菓子屋感覚で欲しいものをかいつまんで買う楽しみです。特に小物は平均1個50円ですので、1000円持っていれば20個は買えます。ワンフェスに来る人たちなら、あまり値段を気にしないで欲望のままに買って欲しいのです。委託でも言われるのですが、お客さんが買う時に、物を見ながら実際に取って買うことをかなり楽しんでいるとのことです。ケース越しより生で手に取れる状態になった時、思わず手を伸ばしたくなる感覚が楽しめます。小物で引き付けた後、家具や衣類を買って、そちらもそこそこ選べる自由があります。
経験を売っている以上、オンラインでは面白くないんですよね。ちゃぶ台の写真があったところで、ふーんとしか思えません。加えて私の製作物の写真は、大きさがわからないよう撮影しています。ものすごく小さなものでも、それがわかるような比較対象物を写しません。別に小さく精密に作ったことを宣伝したいからではないからです。むしろあらかじめ見ていたものが、実物で想像以上に小さいことを楽しんでいただきたいのです。やっぱり経験を売っています。今更オンライン用に大きさ比較写真を撮っても、それはわかりにくいことだし、比較としてフィギュアを使うにも、オンラインフェスでの版権ものの扱いがあまり正確に定義されているわけではなく、ちょっとやりにくいのもありました。
別に何かを売るわけでもないし、写真の撮り直しなどの手間に比べて宣伝効果は薄いと見まして、これならTwitterで自分のフォロワーに向けて情報発信した方が、よほど効果的でしょう。実際のところ、オンラインフェスはコマーシャルしかないTV番組のような感覚でした。すごく広告効果があるわけではない。でも、やらないより効果的みたいな。そういう意味で、目的なしに会場を歩いてい感覚には近いと思います。何となく見て、気になるものがあると立ち止まって見ることができます。あとはそれに満足するかしないかだと思います。。
見ていて思ったのは、ディーラーの人々がワンフェスに期待している熱い思いがひしひしと感じたことでした。開催してくれないとつまらない、やっぱりフェスが楽しみという人が、少しでもフェスの気分になれるように、すごく努力していました。イベントではディーラーとの距離感があるワンフェスながら、実行側にこうした思いがよく伝わったと思います。我々だって楽しみですよ、参加していませんがね。一年はワンフェスを中心にして回っているし、今回参加しなかったのは、イベント開催そのものが確約されない中で、参加費用が掛け捨てになってしまうからです。我々の中では、ワンフェスの開催は最初から難しくなると読んでいました。昨年9月の段階で、冬には第二、第三波が来ることは間違いないと予測されていたので、その中でワンフェスをやっても人が来ないだろうし、開催そのものも怪しいです。まして我々は参加者に高齢者がおりまして、若い人より健康上のリスクが高いのです。総じて参加断念せざるを得ないことになりましたが、別に参加したくないわけではないんですよ。楽しみだし、今回だって残念ですよね。あきらめにも似ていた感覚でしたが、人によっては熱意をしっかり出していたので、心温まるものがありました。
心が温まっても、ふところが温まらないと意味ないんじゃという現実的な私ですが、フェスにかける思いは同じだと申しておきます。量産型マンドラゴラも活動開始から10年経ちましたが、ワンフェスの中では相変わらずの隙間産業扱いだし、実行委員との隔たりは相変わらずひどいものだと思っています。フェスは立体総合イベントではなくて、海洋堂にとってはガレージキットのお祭りなんです。昔からトイディーラーもいるんですけどね。だからドール島の配置とか、どこまで考えているのか毎度見えない状況ですが、そんな海洋堂がディーラーを向かい合う貴重な機会になったのなら、少しは期待・・・できませんね。でもなんだかんだ、我々も好きだから続いています。

本来なら前日搬入2021/02/06 19:02

毎度、フェスの前日は前日搬入です。物量が多く、準備に時間がかかる我々は、前日搬入してセットしてこないと、とてもでなく間に合いません。前日搬入しても、当日ぎりぎりです。当日だって朝の8時には会場に入っておりますが、毎度時間が足りません。でも前日搬入して、例えば当日も7時に入るとなると時間的にきついので、可能な限り早い8時ですが、きついです。
前日搬入がないので、いつもの前日搬入について語ってみたいと思います。まず前日搬入のルールですが、うちは車両搬入するため、それは申込時点でしておかないといけません。車両搬入証が必要で、ないと当日お金を取られてしまいます。一般ディーラーは前日の17時から会場に入ることができます。車を直接販売ブースにつけることができるのが、最大の利点であり特徴です。当日は待機列ができたり、人が多い関係で、車両搬入できても外側につけます。荷物が大量にある我々は、車で直接持って行けるほどありがたいものはありません。
だいたい、前日になっても商品を袋詰めしているような状態ですから、出発直前まで何かしら作業が進行します。なぜ余裕がないかと言いますと、生産終了の明確なルールがないからです。可能な限り生産し、持って行けるだけ持って行くから、終わりがなくて大変です。そりゃ、ひとつでも商品が多い方がいいですからね。あきらめも覚えるべきでしょうか。
荷物は衣装ケースと段ボールに詰めて持って行きます。更に、現場で売る時に使う箱に入れて、なるべく値札もつけた状態にしていきます。じゃあなぜ当日時間が足りないかと言いますと、前日に並べるわけにはいかないものがあるためです。小物がそうです。小物の皿は割れ物で、あれだけの量を並べて置いておくと、仮にひとつふたつ盗まれてもわかりません。盗む人はいないと信じたいですけど、良心だけではどうしようもできないこともあります。また、並べてから様子を見て並び替えることもあります。こうした調整に当日時間を奪われると、毎度ぎりぎりなのです。
棚と看板は、これも前日に持って行って組み立てます。ばらすとかさばらない板になるので、板にして持って行き、向こうで組み立てます。電動工具も持って行きます。インパクドライバーがないとお話になりません。前日搬入ではドールの着付け見本も配置するので、現場ではドールの棚の配置が優先的に行われます。こういう細かいルールがかなりあるんですね。棚の組み立ては私が一括してやるために、必要なものも私が全部用意しないといけません。どたばたしていて、部品をひとつ持ってきていなかったなんてこともあります。こういう落ち度がある程度発生することを見込んだ前日搬入でもあります。前日に入れておけば、仮に忘れ物をしても当日持って行けます。
車は一台だけにします。大容量のAの方を使いまして、後部座席を半分倒し、三人で行くのが慣例です。人数が多ければいいものでもなく、搬入班と物資調達班で分かれています。どたばたで当日を迎えると、食事も準備せず、連日お弁当になります。当日までそれは続き、当日の朝食と昼食の確保も大切です。私は当日、栄養ゼリーと簡単につまめるビスケットでして、これは保存がきくから前もって買っておきます。朝食はパンですが、このパンを確保するために、行きつけのパン屋に行く係も必要なのです。これがないと当日の朝食と昼食がありません。
ここ数年は、行きに高速道路を使っています。うちから幕張メッセまで、下道だと40分くらいですが、高速なら15分以内に到着します。たった25分の時短と思いきや、この25分で準備できるものが大きく左右されるレベルだから使います。本当に前日から当日は時間がありません。当日も高速で行きます。当日は車二台です。そうしないと一人乗れないくらい荷物があるので・・・。
こうして搬入と調達で分かれて行動し、夕食はJかサイゼリヤにするので、電話をしながら直接そこで合流します。前日にディーラー専用のカタログが手に入り、それを夕食前に見ながら、周囲の様子を確認します。周囲にどういうディーラーがいて、何となく何を出しているのか見当がつけばOKです。お隣さんが誰になるかがかなり重要で、当日の人の流れに関わってきます。でも、この時間は楽しいですよ。やっとイベントなのかと気分が高まります。
帰ってからも準備は終わらず、順番にお風呂に入りつつ、残された準備や忘れ物のチェックを行います。当日ほとんど寝ないで、頭がぼけっとしているわけにもいきませんで、早くに寝ます。だいたいこのころには腹をくくり、後はイベントを楽しむだけの覚悟が決まるころです。これだけの臨戦態勢だと前日眠れなさそうで、連日の疲れと寝不足もありまして、うまく眠れるようになっています。当日は立ちっぱなしで7時間接客しますし、当日始まってからの対応が多くあります。売れ行きを見ながら商品配置を調整したり、説明不足の商品があったら書き足しますが、それを接客しながらやるために、頭を使います。寝不足にはなれないのです。
慣れかなと思っています。これを年二回、10年やってきました。年々準備も改善を加え、同じことの繰り返しの中でも、工夫できるところは工夫を惜しみません。この数年は買っていくお客さんの絶対数が増加傾向にあり、昔はある程度の時間になると余裕ができたものですが、今はそれがなくなって、当日7時間暇なしになっています。売れることはよいことですが、それに対応して柔軟に動かないと、限られた人員でやっているので、まいっちゃうんですよね。
疫病のおかげでイベントの今後が見通せませんが、いずれは元通りになってくれる期待もあるし、イベントのみの依存体制にも問題があるのかなと思いつつ、最近は流されています。よく考えると、がんばってきていました。でも不思議とこの時期の空気が、士気を上げる雰囲気があります。今のうちに作れるものは作っておかないといけませんな。ちゃんとやっていますよ。
在庫が確保できれば、通販も考えております。なるべく委託の早期復活を目指しながら、ドール系イベントへの参加も考えています。