ドールショウも楽ではない2017/08/05 23:57

さて、フェスの情報がひと通り終わったところで、ドールショウの展開を少し考えます。問題となるのはオビツ11の展開なのです。ドールショウに近年足を運び、オビツ11の広がりを見てきました。大きいドール専用のディーラーでも、手軽に作れるオビツ11用の衣装を提供するところも見られるほど、オビツ11は浸透しています。ただし、背景にあるのはオビツろいどではありません。DOLK の Brownie や、Dollce の Mini Sweets Doll などの貢献が大きいです。
オビツ11には頭がありません。そこでドールとしてどう普及をはかっていくのかが問われていたのですが、こうしたドール専門店、専門メーカーが頭をつけて、しかも入れ目というドールを販売し、少しずつ普及していきました。ドールショウで見る多くのオビツ11は、こうした完成品ドールに自作の服を着せているものです。
オビツろいどは、一定のキャラに愛情を持つ人と、ねんどろいどが一般化してきたことによる誕生で、背景には女性ユーザーの増加があります。ねんどろいどの感覚をそのままに、動けるようにして、服も自由に着せられるようにした。あくまで動かしたい衝動の延長線上にあります。オリジナルのドールとして発展しているものとは性格も、支えている人も違うといっていいでしょう。今のドール業界は、完全ドール派と、フィギュアとドールの中間の線をいく人たちに分かれています。我々は中間派です。完全ドール派の人は、やはりドールとしてのオビツ11を求め、メーカー製のドールを求めています。
ここが難しいところで、ドールショウはドール派の人たち多数ですから、せめて男性オビツろいどくらいは出せるけど、女性オビツろいどはやや場違いにも見えるのです。ワンフェスなら、中間派の人が多いイベントだから何とかなるものの、ドールショウで同じようにやってうまくいくとは到底思えません。
また、ドールにお金をつぎ込む人は、結構な額をつぎ込みまして、メーカー製のドールでも気兼ねなく買います。正直高いんですけど、それにお金をかけることが楽しみだから、普通に買っているんですよね。つまり、うちもドールショウへの進出を考えるなら、完成品のオビツ11ドールを買うことは避けられなくなるでしょう。ディスプレイの毛色があります。ドールの色を押し出さずにやっていけば、ワンフェスと同じになり、ドールショウでも来てくれるお客さんが同じになるでしょう。それでは新しい場所に入る意味がありません。ドールショウならではのアピールで、純粋なドール派にも伝える方法を考えないと、注目してもらうのも難しくなると思います。最終手段、首なしオビツ11で勝負することすら考えられます。
もちろん、オビツろいどは使う予定です。ただ、それだけだとあまりに弱く、ドールとして訴える方向性に欠けます。それでやれるとはとても思えません。大きいドールが中心の世界で、小さいドールでも存在感を出せるには、展示の方法も関わります。これが今のところの難題です。服だけ出すのも弱いため、四畳半セットやちゃぶ台くらい出したいところでもあり、ごった煮にならないようどこを押し出すのか、当面課題は山積みです。