音楽過去作公開2017/09/16 18:05

ついに明かされる、閉ざされた私の音楽の歴史。

私がここで音楽について黙ってきたのは、からっぽの自分を大きく見せるために、過去の栄光にすがらないという、ひとつの封印目的でした。社会とのつながりがまったく切れて、ただひたすら病気と共に生きていたころは、一芸でもいいからやってきたものを見てもらいたくて必死でした。焦りと、孤独のむなしさからでした。そんなことを人に見せて感心してもらえると、安心した気分になれたのです。
ですが、病気で今でも生きていることは変わりないけど、新しい生活目標もできて、知的欲求を同人活動に充てながら、昔のことは昔のことと、割り切って語れるだけの余裕ができたのです。それでもあえて語る必要はないと思ってきて、マジカルミライへ行って少し変わりました。作ることは楽しいと、表現してもよいのではと。

私は音楽好きでずっと生きてきて、作って演奏することが大好きな人間です。それは今でも変わりません。少しだけ仕事をもらってやったこともありました。でも、病気が原因で音楽活動そのものをしていくのが困難となり、音楽活動をやめました。ひとつのものを完成させるだけの集中力も生活の中で維持できないほどであり、一定の音域の音に悪影響を受けることもありました。ひとつのことに長い時間関わることも無理でした。音楽を仕上げるのに一週間かかる、というのなら、その一週間より前に限界が来ました。長く関われなかったものはすべて処分することもしてきました。プラモですら、一定期間でできなければ捨ててきました。仕方なかったのです。そのあたりの構造は、簡単に理解できるものでもないので、あえて言いません。
そうした中でも、時間をかけて作ることを取り戻し、今では完成させることに必要なコツもつかみました。昔は、納期がないと永遠に形にできないタイプの人間でして、頭の中で物事が完結してしまうことが多かったけど、今は形にするまで勝負できないことで鍛錬されました。
やり方さえつかめれば、音楽を好きでやればいいと思います。あえて音楽への情熱を隠す必要もないと思います。タイミングはまだ合わないけれど、いずれは戻りたいと思っているのです。そういうところまできました。

手始めにひとつ、私の作曲ではなく、アレンジを紹介したいと思います。YouTube に上げました。これは、聞いてもらうより、保存を目的に上げました。このアレンジは、とある目的があって、作っても秘密裏に隠してきたものですが、もう目的は果たして時間も経ち、いい加減、限られた人の間での秘密にしておく価値もないと思いました。大勢の人に聞いてもらう目的はなく、気付いた人が何となく聞いてくれればいいです。この曲が好きな人がたまたま見つけて、気に入ってくれればいいと思っています。せっかく作ったから、処分しないで、共有できる状態にした、それだけのことです。
アレンジというなら原曲があります。どっちから聞くのがいいのでしょうか。うーん、お任せします。ぐるぐる聞いてください。アレンジを聞いて、原曲を聞いて、アレンジに戻ってくる、みたいに。ぐるぐるすると、何がどう変わったかわかります。それと、ちゃんとしたスピーカーか、ヘッドフォンなどの着用をお勧めします。音が出ればいい、のレベルのスピーカーで聞くと、ピアノの低音が聞こえません。すべて YouTube での視聴になります。

何をどうしたのか紹介します。曲は「좋아좋아」です。1996年、韓国の일기예보という二人組が出しました。とても sweet な曲です。韓国では今でも知られているようで、일기예보の나들がテレビやらコンサートで歌っております。作詞、作曲は나들です。さらに、韓国と中国を中心に活動するEXOがこの曲をカバーした影響で、若い世代でも知っている人がいるようです。実際のところ、どれくらい韓国でメジャーな曲なのかは、現地民でないのでよくわかりません。出た当時はかなり売れた曲だと思います。
私はこれを Pops Piano にしました。作った経緯は伏せます。いやぁ、でも좋아좋아は今あらためて歌で聞いてみて、いい曲だと思いました。元にした音源は、あまりいい音の状態ではなく、しかもテープで、もう17年間聞いていませんでした。

좋아좋아 Piano ver. by ANJU SOUSHI

これが私の Piano ver. です。mpeg化したら音が一部割れました。原曲のCD音質に音割れはありません。音割れしない方法ないのかな。音割れしない方法にいずれ差し替えたいです。音割れなしの曲ファイルを記事の終わりに用意しました。間奏だけは私が独自に、原曲を元にしたフレーズに変えています。ちなみに、作ったのは2000年です。

좋아좋아 EXO

前奏と間奏にラップが入ること以外、音程は原曲に忠実で、雰囲気も音色が少し違うくらいです。Piano ver. の音程にはこれが最も近いです。アレンジ、歌唱力、共に秀逸で、EXOの実力を感じるカバー曲です。最初に聞くにはこれがいいかも。

좋아좋아 ほぼ原曲

나들が今でも歌っており、今の方がうまいです。声にのびがあります。1996年当時のものも発見しましたが、こっちの方が音楽として完成されています。ただ、歌い方が自由で、本来の音程とはちょっと違う歌い方をします。最後の転調も、歳の割に声が高すぎるせいか、転調されません。

私がこの Piano ver. で目指していることは、原曲の雰囲気を維持しながら、Pops piano として、ピアノ曲としての完成度を高めることです。ただの弾いてみた、ではなく、聴ける曲として作り上げることです。難易度も中級程度で弾けます。2000年に作ったものですが、完成度は今聞いても納得できるものに仕上がりました。Pops piano として王道の、アルペジオ中心の左手に、6度と8度の和音を合わせる旋律で作っています。ピアノをよく知らない人が作ると、だいたいアルペジオの和声展開がずっと同じになりますが、和声展開は丁寧に変化をつけています。ピアノが好きな人が作っていると感じていただければよいですね。あ、だからピアノは7年間習ってたと言っているでしょ。

EXO版の歌詞の和訳、発音表記もあります。基本は原曲と同じですが、この歌詞には新たに付け加えられたラップの部分も入っています。日本語表記の発音は、ちょっと微妙な音もある感じです。あくまで近似的な音です。ここで紹介している나들の歌っているものは、表記の歌詞と違う部分がありますな。どうして変えたのかはわかりません。今EXOの歌を聞きながら歌詞を確かめると、この歌詞のまま歌っています(ラップは早くて聞き取れない)。

YouTube だと音割れしているため、後でじっくり聞いてみたいという方に、無圧縮のものを用意しました。一応置いておきます。zipですが、開くとwav形式です。音割れはありません。

感想があれば書いてくれたりするとうれしいヨ。冷やかしは勘弁してくれヨ。