模型ホビーショー 50.12010/10/20 21:19

第50回全日本模型ホビーショーが10月14~17日まで、幕張メッセで開催されました。後二日が一般公開日となっております。昨年も行きましたが、イベントとしては地味で、業界向けの新商品公開と説明が主な目的となっております。中心は模型とRCですので、フィギュア等は一部の会社を除き展示していません。ただ、完成品より自分で作ることの楽しさを求める人達のイベントですから、見ごたえはあります。
よく見るとまた写真をいっぱい撮ってきてしまったので、選抜して何回かに分けて紹介しましょう。第一回目は「変わりダネ」です。写真は拡大表示できます。

RCに面白いものが存在します。重機RC、見た目も良くできています。速さを競うわけでもなく、高いお金をかけ、広い場所でやるのでもなく、ちょっとした場所さえあれば遊べるお手軽RCですが、動かすものは重機。そしてけっこうでかいです。クレーンRCはなかなかのもの。その場から動かず、本物のクレーンのように動かして遊びます。荷物を運んだりして遊ぶようですが、とても渋いです。

Revell がRCに参入してきました。お手軽に遊べるRCヘリです。小型RCヘリというのは低価格で場所をとらず、操縦も簡単で、しかも空を飛びますから、大人から子供まで幅広い顧客層があるようです。人には「空飛ぶものを操作する」ことが日常経験としてほとんどなく、新鮮味を覚えます。見ていると思わず動かしたくなる衝動にかられます。他にも多くの会社が作っているので、みんな遊び心をくすぐられているということでしょうか。また、ヘリが自由度と簡潔性を併せ持った優れた構造物であることに感じ入りました。

同じく Revell より、「ダ・ヴィンチ」シリーズのご案内。ダ・ヴィンチが様々な機械類に興味を持っていたことは有名ですが、彼の考案した謎の機械類がモデル化されるというもの。すでに過去にも商品はありますが、木や布を使ったモデルというのがウリです。さらに可動モデルであります。演出が細かくて、説明書もそれっぽい感じをかもし出しています。しかしこれは、日本ではあまり売れそうな気配がしません。飾っておくには日本の住居と合うか、場所を選びそうですし、ダ・ヴィンチの存在感が日本人にはそれほどでもないですからね。日本ではおそらくネタとなってしまいそうですが、工芸品として見るなら面白いかもしれないですよ。

HobbyBoss より、列車砲ドーラです。大きさは1m超えというとんでもない代物。すでにHobbyJapanでも新商品として紹介されていましたが、今回本物を見てその大きさと緻密さに唖然でした。これを作って完成させるには相当な手間がかかるし、置く場所もよく考えなければいけません。上級者のピンポイント需要というところなんでしょうが、作ってしまうというのがすごいですね。売れ行きよりも、これをこの大きさで製品化したことに意義がある、そんなものつくりの魂を感じる一品です。

アオシマ文化教材社より人工衛星シリーズと、FUJIMIのガレージシリーズ新作です。「はやぶさ」のモデルがヒット商品となった関係からか、宇宙工学の産物たちがモデル化されるかもしれないという予告です。アオシマは会社名が名乗っている通りですので、このようなものを作っていても決して不思議ではありません。今まであまり開拓されてこなかった分野ですが、はやぶさを機に日本の宇宙工学の技術は一般の注目を集めるようになってきました。これからはこういうモデルが存在していてもいいような気がします。気象衛星ひまわりなんて、生活に密着した宇宙工学ですから、まさに「教材」としても面白いでしょう。
FUJIMIのこのシリーズは、おそらく働く車両シリーズの影響があると思いますが、せっかくだからスケールを小さくしてジオラマとしても使えるようにしようという発想でしょう。さすがに最近の商品ですから精密ですね。けっこう値段も高いですけど。

変わりダネ、最後は東京スカイツリーがプラモになるという話です。何と言うか、こういうのはBANDAIじゃなくて他の会社がやりそうなところなんですが、BANDAIが手をつけてました。おそらくBANDAIがやることなんで、色プラを駆使し、接着剤いらずで組み立ても簡単、でも精巧ですみたいな風になるのでしょう。話題性の大きい建物ですので、おもちゃとして売るのもありですが、購買層を高い年齢層にもってきての形と思われます。親が作って子供がそれを見て遊んでもいいですからね。

以上、変りダネのみなさんから紹介しました。普段はなかなか見られないもの、風変わりな商品というのは、目を引くものです。最初は王道ではなくても、いずれ王道となるかもしれない可能性を秘めたものもあります。何があったら面白いのか、それは売れるだろうか、作ることに情熱を感じるか、新商品にはそれぞれの会社の思惑と冒険心が詰まっているように思います。
次回は・・・未定です。写真の内容が今回はかなりバラバラだったので、どうまとめるのか結構考えます。でもまとめておくと後々自分の役にも立つんですよね。