マルチ棚紹介2017/02/27 18:46

本日はワンフェスでの新作家具、マルチ棚を紹介します。2016年夏のワンフェスにて、プロトタイプを商品展示に使いました。そのときは20cm銘木シリーズを使って製作したため、コスト的にも手間も、商品化には厳しい状態でした。そこで、至極普通に、3mm厚のヒノキを使ったタイプを考え、今回商品化に至りました。
見るからに棚です。オイルで仕上げて、それなりに家具っぽい質感になっています。大きさも、家具として使いやすく、一般的なサイズとさほどずれない大きさです。とにかく目立った特長はなく、使い勝手が幅広いところが売りでしょうか。和室に置いてもしっくりきそうです。
きちんと組み上げると、このように床との間が少し空きます。こうした形の棚は安定性を考えて、床より少し空間ができるのが普通です。もちろんそれを真似ているのもありますが、この場合は板の微妙な厚みの違いや、板を取り付けるときの微妙なずれを考慮して、ズレを吸収することを念頭に考えています。この棚は、単純な構造ながら、しっかり組み立てるのは意外と難しいです。
そこで、棚の間隔は33mmで一定ですから、ガイドが入っています。このガイドを使いながら組み立てると、計測しながら組み立てる必要もなく、直角も出しやすいのです。接着は、瞬間接着剤か木工用ボンドを使います。この見本は最初、瞬間接着剤でつけていました。が、本番中落下し、見事に砕け散ったことから、あらためて木工用ボンドで組み直しました。瞬間接着剤は、作業が早くてよいのですが、衝撃が加わると非常に弱いです。このように接着面積が狭いものだと、落下の衝撃でも見事バラバラになります。急がないのであれば、木工用ボンドをおすすめします。棚を一段ずつ固定していくため、作業に時間がかかりますが、耐衝撃性には優れます。最高の理想を言えば、エポキシ系接着剤でしょう。あまり移動がなく、落とすこともなければ、瞬間接着剤でも構わないと思います。
棚があったら何を置く ? というところですが、ワンフェスでの展示では、ミシンで使うボビンを置いています。これといった意味のないものなのに、置いてあると色があって落ち着き、なぜか違和感もありません。それは展示の場合ですが、実際どう使うかとなりますと、あらゆるシーンが想像できます。うちで扱っている商品は、あまり棚に置けるものがなく、簡単に考えてみた結果、この写真の使い方に至りました。つまり、なんでもできるひとつの可能性ということで、この家具が皆さんの手元でうまく活用されることを祈っております。

正直なところ、あんまり売れないのでは、と思っていました。数個売れればいいかもと考えていましたが、13個売れました。残りは委託に出します。次のワンフェスでも、少量作って出したいと思います。これ、オイルをするのが大変で、たくさん作るのには向きません。一度のロットが8個単位ですから、次は8個作ると思います。値段は700円です。