黒檀机と火鉢2012/02/05 23:49

本日の紹介はコクタンの机と一人用火鉢です。
まだ衣類の紹介はしていませんが、ここに写っているのは作務衣とちゃんちゃんこです。衣類の紹介のときにまとめて紹介します。まずは雰囲気作りをしてみました。私もこういう部屋でゆったりとした時を感じてみたいわ・・・。
コクタンの机、もう少し名前を考えた方がいいですかね。何より銘木、コクタン使用でございます。見た目は非常にシンプルでも、独特の重厚感が特徴です。仕上げはオイルフィニッシュですが、つやをおさえたしっとりした仕上げにしました。ちゃぶ台やこたつとは違う高級感を演出するのにぴったりのアイテムです。今回は実験投入ということで、売り数が5個しかありません。価格は1000円です。
裏を話せば、まずコクタンの入荷量が少なくて、材料を揃えるのには時間がかかります。それに加工済み一枚板としての値段は最高クラス、材料費だけでごっちょり持っていかれました。最大の課題は、今の私の加工技術ではこの木を扱うのは難しいことです。コクタンは木目が密で重く、とてつもなく硬いです。切れません、とにかく切れません。なかなか切れないと、のこぎりと接する時間が長くなり、誤差が出やすくなります。今、さらなる道具の改良を考えていますが、それができないと安定した生産は不可能でしょう。ただ、完成した質感には魅力があり、今後も作っていきたいと考えています。作っても至極少量生産のものになると思いますが。
一人用火鉢、うちでは中物のカテゴリーに入ります。一人用なので、わきにちょっと置いて温まる、そんな品です。灰、炭、鉄箸は固定されており、動かすことはできません。逆に言えば、灰が落ちる心配はありません。
火鉢には様々な種類と意匠があり、どういうのを作るべきか、最終最後まで模索状態でした。形は正方形に丸底という一風変わったものにし、素焼きに近いような温かみのある質感に仕上げました。この質感を出すため、火鉢ひとつずつを粘土で作りました。決してレジンの複製ではありません。もちろんそれが大きな手間となりましたが、どことなくモダンな味わいのあるものに仕上がったと思います。薄く塗装を施してあり、素の粘土より汚れにくくなっています。値段はひとつ300円です。
さて、最初の写真は今日の昼間撮りましたが、本日の作業で床の間に掛け軸が加わりました。やはりこれが入るだけでだいぶ印象が変わりますね。床の間に掛け軸は安定した魅力があります。
この掛け軸ですが、このサイズですし、表装は見よう見まねです。掛け軸の写真を見ながら、できるだけ簡単な構造を真似しました。書は姉の直筆でございます。この大きさでも何事もなくやってのけてくれました。ああ、姉は書を習っておりますので、素人ではありません。
表装用の紙や布なんて持っておりませんで、持ち前の紙から適当なのをみつくろって作りました。丸めることを前提にしないため、むしろのり付けで曲がることのないよう心がけました。上下には木を入れて、それっぽくしています。作りながらけっこう楽しめました。

本日の紹介は以上です。今日はいよいよ商品陳列の実験をしまして、明日からは店作りに入ります。けっこうやること残っているなぁ。