壁に仕様変更2017/04/17 23:24

床と壁のセットについて、これから生産するすべての壁の仕様変更を行うこととなりました。委託用への生産分が新しい仕様になっています。簡単なことで、壁のMDFの裏側にオイルがかかっています。和室は白いふちがないため、そこもオイルがかかります。
MDFは本来水分での変形に強い方なのですが、あまりに乾燥した場所に持ってくると、急に曲がることがわかりました。今年のワンフェスで、家ではまっすぐの板だった壁が、会場で外方向に大きく曲がってしまうものがありました。原因は乾燥でしょう。紙のある方はその分だけ水分が飛びにくく、乾燥して縮むのは外側です。結果、外に反るように曲がります。あまりにひどいものは商品にしませんでしたが、家に帰ってくると戻りました。あの会場は異常に乾燥しています。そりゃ長年やってりゃわかるもんです。
しかし、非常に乾燥した環境では、商品が使えないという可能性があるわけです。普通の家ならまずないと思います。心配なのは集合住宅でしょうか。木が使われていない建物は乾燥します。ただ、すべてのMDFが大きく曲がるわけでもなく、ワンフェスでもふたつだけでした。でも、会場へ行ってから曲がるのはとても困るし、委託販売でも曲がると困りまして、変形対策を考えました。それがオイルです。紙を貼る面以外をオイルしてしまい、水分の出入りを減らします。非常に乾燥した場所がそうそうないため、どれくらいの効果があるのかもわかりませんが、ないよりはましだと思われます。紙を貼る面は、のりの粘着力が弱ってしまいますから、そこはできません。でも、紙が貼ってあるだけで水の出入りの量は減るでしょう。少なくとも、大きく曲がるような事態は避けられると思います。
オイルはMDFに浸透し、塗装のように傷になることもありません。塗装より手間が抑えられ、効果も高いと判断しました。MDFの色は、濡れたように変わります。もちろん不自然な感じはないですよ。ちょいと手間ですが、これからの生産分はそのようにやっていきます。