ひとつの心配はあったんですよね。印西は、これ以上逃げ場がないほどの隔離場所です。その場所で集まると、隔離場所より更なる隔離場所が必要になることに。楽しいことが楽しいままの人は、とても幸せです。私にとって、人と触れ合う楽しい感覚は、数時間もすれば恐怖に変化します。どうして人に会ってしまったのか、話をしたことすら、すべて恐怖と後悔にしかなりません。
薬を突っ込んで安定化を試みますが、寝ても起きても戻りません。結局、悪夢で起こされることになり、寝ているのか起きているのかはっきりしないような意識で、少しずつ起きていきます。でもダメだ、何をやるにも恐怖がつきまとって、決断も何もできない。薬を入れる方法も考えましたが、でろ防止のために朝に薬をずらしております。それに期待して・・・効果がない。
いや、効果は出ています。出ていても、完全に抑えきれるレベルを超えているのです。仕方なく昼寝をすることにしました。でも、昼寝ではなかったですね。起きたら21時近くでした。それも、悪夢でやむを得ず起きることを選んだだけです。本当なら一日中寝ている選択もありました。
えぇと、夕食を作るにも、判断がきかないためにできません。どうしよう・・・とりあえず朝のサラダだけ作っていると、家から電話が来ます。昨日の様子かな。電話で状況を話し、食事の準備で行き詰っていることを話しました。意を決して、お弁当を買いに行きます、ないとの確信をもって。
あぁ、甘いよな、21時を過ぎてこの店で弁当が残っているなんてことはないんだ。あきらめて帰ってきました。そこで簡単なパスタでも作るかと考え、手を動かしても集中できず、サイゼリヤへ出ることを決めました。もうそれが早い。サイゼリヤで食後にデザートでも食べれば、少しは気分が変化するでしょう。むしろそうしたい気分だ。
そしてサイゼリヤです。この状態でゲーセンへ行っても興奮をあおるだけだし、サイゼリヤは無難だと思いました。決断ができない時に、外へ出れば強制力が働きます。家で食事に迷うより、注文せざるを得ない状況に置けば、少なくとも食べられるわけで。
ただ、起きたのが21時だし、ほとんど一日寝ていました。どうしますかね、このまま家に帰っても寝られるんですかね。Jみたいに、24時間やっている店ならいくらでも粘れますが、ここは2時までです。あと10分でオーダー終了が来ます。
帰りはBIG HOPを抜けながら、流星群を探すことにしましょう。印西のこの辺は街灯がないゆえ、星空を見るには最適です。ただひとつ、寒さを除けば。
帰らざるを得ないけど、帰ってどうする ? 安心が欲しいのに、安心を得る手段すらわかりません。薬か。薬しかないのか。人と会うのはいいんですがね、事後処理は24時間以上かかることもあります。