秋が香る2023/10/21 22:38

なるべく頻繁に走りに行こうということで、昨日のうちに下準備も進めておきました。夕食は火を通すだけにして、飲み物も冷やしておきます。天気予報では気温が低く、飲み物は一本でいいと思われます。気温高めの日々が続いていても、空気の乾燥や風は確実に秋めいています。
出発は12時を過ぎました。足の疲労感が少しだけ残っていますが走るには問題ありません。装備は15度対応装備です。足元は夏のレーサーパンツの上からタイツを一枚重ねました。走り出すと西に向かう道の正面に黒煙が広がっていくのが見えます。出てくる前、白井で大きな火事があったことをニュースで見ました。どうやらそれのようです。かなりすごい火事で、普通の住宅火災ではないようなので、この距離から見えるのだから相当でしょう。しかし鎮火したのか、しばらくすると煙は見えなくなっていきました。
今日は50kmコースですので、道の駅やちよから印旛沼方面に向かいます。土曜日だけあって、道の駅はいつもよりにぎやかです。サイクリストも多いです。野菜は相変わらず買いやすい値段でたくさんあります。気になるだししょうゆがありまして、でもこれを買うには背負える装備で来ないと買えません。それにだししょうゆを背負って走ると重いですからね。買い物は買い物だけで来るのがよいのでしょうか。
思っていたより気温が低く、15度対応で正解でした。走り出すと風が冷たく、かなり冷えます。一里塚まで着いて、小休止。冷えても汗は出るので、タオルは欠かせません。一里塚には妙に車が多く止まっていますが、だいたいは釣り人でしょうか。
今日もコスモスを見ていくと決めました。聖隷の前は一区切りがついたのでそのまま通過し、コスモスのある風車の公園で止まります。さすがは土曜日で、人が多いこと。車ではとても来られないでしょう。今日は撮影もまたやろうと、スマホを出して撮影します。このスマホが案外ときれいに撮影できまして、思い出作りには手軽です。最初の撮影スポットは妙にコスモスが少ないと思ったら、販売区画でした。ここは花を咲かせて終わりではなく、最終的には販売されます。もちろん地面から掘り起こしです。この売り上げが次の栽培に使われ、うまく循環しています。
撮影中に電話がありました。DEPOからでした。ガラスコートの注文をかけておりましたが、メーカー側との折り合いがついたので正式発注していいかの確認でした。主な目的はスマホの画面コートですので、迷わず注文します。
自転車で来る人もかなりいます。サイクリストも立ち寄る人が多く、ここから貸自転車で出かけることもできます。でもママチャリでサイクリングロードを走るには結構な距離ですがね。売店にも入ってみました。うーん、あんまり物品はありません。佐倉の品はそこそこに入っていますが、佐倉なら割と簡単に手に入るものも多く、新鮮味はありませんでした。観光客向けですね、しかも地元以外で。
工事中の迂回路はわかっていたので迷うことなく進みます。双子公園は最初に撮影したら、ボケっと座りました。それにしてもこの季節、二日前に同じ道を通っていたとしても景色がよくて新しい発見もあり、やっぱり心が洗われます。今はこの道をおばちゃんと走っているのだと思うと、こんな自然の美しさを共有できていることがとても感動です。
北印旛沼に入ると、いつもより筑波山がくっきり見えました。ここまで見えるのは珍しく、望遠のカメラがあればきれいに撮影できるでしょう。その割に今日はカメコが少な目です。北印旛沼はサイクリストよりカメコの方が多く、いい撮影スポットになっています。知る人ぞ知る場所らしく、こんなに山がきれいに見えても人があふれないのが不思議です。こんなに見えるなら望遠レンズをつけてカメラを持ってきてもいいですが、それはまたの機会で。
今日は酒直水門も開いていて、ここが開くと魚の群れが集まります。黒くて大きな謎の魚で、コイでしょうかね。1mはあろう大きなコイが、水面が波立つほど集まってきます。おそらく印旛沼からの流れに乗ってくる餌を求めて集まっていると思われます。100匹以上は余裕でいます。傍らには釣り人も多く集まっています。まぁ、こんな大きなコイを釣り上げようものなら持って帰れませんがね。大物用の竿じゃないと折れるでしょう。
本埜のいつもの場所で休むと、いつもの景色が秋の雲で覆われます。間から抜ける陽射しは美しく、写真を撮りたい人の気持ちがわかってきました。正直言うと、写真はその場にいる空気は吸えないのだから、あんまり興味がわきません。自分でいい写真を撮りたいとも思いません。でもこの美しい一瞬を切り抜いて誰かと共有できるのなら、空気を吸えなくても大きな意味があると思いました。写真家はこうして何かを訴えるのか・・・。私は目より鼻の方が季節や雰囲気を感じる機関であるために、写真に入れ込めない部分があります。時には虚しく感じることすらありますが、写真を撮って見せたい人の衝動がわかりました。
本埜を通るとキンモクセイの香りが時折してきます。佐原に住んでいたころ、うちからまっすぐ出ていくと農林省の建物があって、そこを左に折れて学校に行きました。農林省にはキンモクセイがあって、秋の香りの記憶はここで植え付けられていました。住んでいた佐原の家のまわりを感じさせる街並みと、秋のキンモクセイは私の中に深く入り込んでいるのです。印西を走るようになって、自分の原点が佐原にあることを深々と感じるようになりました。佐原、ファミコン、キンモクセイの香り、空気、道の狭さ、田んぼ。私のかつての遊び場はもっぱら田んぼと荒原さんの家で、今でも自分はそこに心を残しているのかとわかってきました。だからサイクリングが楽しくて、懐かしくて幸せを感じます。
疲労感は二日前ほど出ず、小林の大坂も無事に上れました。これなら60kmまで伸ばしても大丈夫でしょう。なるべく走るようにして基礎体力を上げていきます。