無謀きわまる2010/03/24 23:22

結論から言うと、東映アニメーションは版権申請をする場合、彩色済み完成写真を用意するよう方針を変えたそうです。少なくとも2月のワンフェス時点でそのようなことはなかったようで、それをこの時期にいきなり言ってくるということは、版権元の担当者が物知らないってことでしょう。

だいたい本申請で彩色済み完成品を出せって、版権がおりるかどうかもわからないのに普通はそんなことできるわけないのだから、やっぱり担当者は物知らないんだな。つまりプリキュアを作りたければ、あらかじめ完成品を用意しておくぐらいの余裕が必要で、イベントに合わせて作っていくのは今後不可能ということになりますねぇ。

んまあ確かに当日版権なんてものは版元にたいした利益をもたらさないわけですが、これは創造の間口を大きく広げる意味も持っているので、ある意味社会的な意味を帯びているものです。少なくとも立体の世界でこのような制度がある意味をもう少し版権元は理解するべきでしょう。こんにちよく言われているような、「当日版権は版元のご好意」という考え方、確かにそういう部分もあるけれど、そうではなくて、著作権法が既得権益のみを保護し、新たな創造の可能性を摘まないためにこの制度があると考えるのも必要だと思います。ただ、それは版権を借りる側が一方的にすき放題やっていいものではなく、人から権利を借りることの責任の重さ、社会的責任を全うすることの大切さも持ち合わせていて、互いに責任を持っているものと理解されるべきでしょう。

でもこういうことを互いに理解するには、今の社会は未熟すぎます。本当ならこういうところに Creative Commons は食い込んでこないといけません。こう言いながら今の自分じゃどうするにも何もできないっていうのが痛いですけど。何にせよ、東映アニメーションの垣根は高くなったのか、はたまたしっかり完成させればほぼ間違いなく通過させてくれるのか、よくわからんところです。ひとつだけ確かなのは、相手が何も知らないってことだけです。担当者変わったんですかね、こんなギリギリの時期に変な注文出されて、トレフェス側も困っているでしょう。
確かに面倒な注文を出してくれましたが、おかげで作業にまた勢いがついたのも事実。色をつけてみれば、先に完成したときの様子もわかるし、塗装のしやすさと部品分割などの課題もはっきりしてきました。どうも東映はうさん臭いけど、結果的に作業は大きく進展しています。いちばん大変なのはむしろ版権当落通知をギリギリに控えたトレフェス実行委員会ですね。一応、今週中に終えると返信しましたが、気が気でないでしょう。あんまり心を削られないようこっちもがんばりますかね。

意外と、東映は単純に自分たちの作ったキャラたちがどういう形で立体化されたのか、色つきで見てみたいだけだったりして・・・。私の友人で某有名アニメ制作会社に5年以上勤めていた人がおりまして、その筋の話を聞くと、あながち冗談とも言えないですわな。