千ちゃん謙ちゃん2012/03/15 23:37

な、入院だと ? どうもここ最近の祖母の様子がよろしくないので病院へ行ったら入院だそうで、しかもその後リハビリ病院へ移らねばならぬらしく、とても大変なことになりそうな予感がします。が、病院はひとまず完全看護がつくそうで、誰かが付きっ切りにならなくてもよいのは助かる話です。印西に移動してきたものの入院先は取手だから別の苦労もありますが。
そんなことが起こっているうちに私は前々より予定していたとあるものへ行ってきたのでした。
四街道に千昌夫と新沼謙治が来るのではいかない手はあるまい。今回は姉も行きたいとか言い出したので、共に行くことにしました。田川寿美の時の経験をいかし、駐車場も空きを探してさまようことなく確保。
終わってみて、余韻が残るほど満足です。しかしなぜこの二人が一緒なのかと言うと、千昌夫が陸前高田出身で、新沼謙治が大船渡出身だから、震災以降二人で全国周りつつ、義捐金を集めているそうです。ああ、売り上げからも入りますが、途中で募金もやるので、なんだかんだ結構集まります。今日は募金だけで48万ほど集まったと報告がありました。震災以降、すでに133回やっていると言っていたかな ? 三日に一度はやっているのだから、義捐金も単純計算で云千万単位は集まることになるでしょう。すごい企画だ。

寿美ちゃんは、歌は抜群にうまかったけれど、芸能人としてまだまだ成長中という感じでした。今回の二人はすでに成熟したよさがあり、歌もよい、話から構成から、お客さんを惹きつけて止まないです。さすがだなぁと思いました。新沼謙治はCD欲しかったんだけど、現金を50円と1ユーロしか持ってなくて買えませんでした。
演歌なんて普段聴かないという人でも、行けば必ず満足できると思います。大人のエンタメでしょう、これは。そして、テレビで聴くのなんかより本物はずっと歌がうまいです。客席回りながら握手していても、声がぶれることもありません。何をとってもうまい、素晴らしいです。こういった興奮は言葉で伝えにくいものがあります。

ただひとつ、新沼謙治が少し話したことが、ちょっと心に重く響きました。彼いわく、気持ちをひとつのところに置いておくと人間どうしても滅入ってしまうので、歌を歌って気持ちを旅に出してやる、そのために歌っていきたいと思っています、と。
知っている人は知っているかも知れませんが、彼は去年の9月に奥さんを亡くしております。おそらく今は、気持ちの整理の付かぬまま、仕事を続けているのでしょう。忙しいし、人間の死で失うものの気持ちのやり場がうまく見つかっていないのかもしれません。でも逆に、自分が歌って、人と時間を共有することが、彼自身にとっての慰めで、奥さんにとっての弔いでもあるのでしょう。彼の通っていた小学校と中学校は、今は仮設住宅になっているそうです。色んな悲しみと、前に進もうとする力と、ひとりであることのつらさと、そんな中でもまれながらも時を進めていく強さを感じました。ありゃ相当苦労しているなと思いました。

他人事かもしれないけれど、うまくやっていってほしいと思います。私は今日歌を聞けて幸せでした。メインの二人も、ゲストで歌った人達も、楽しい時間をありがとう。また誰か四街道に来れば迷わず行くよ。

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