ガサラキ開始2018/10/13 22:02

昨日、買ってきた塗料でMDFを吹いてみました。試しにひとつ吹いてみます。想定どおり、塗料は乾燥する前にMDFに吸われていきました。仕上がりを見てみると、確かに、これでは仕上げとしては完全に不合格です。全体的には行き渡るものの、塗装面はしみのようなムラ染めになり、塗装したというより、染めたに近く、ムラだらけです。しかし、私の狙っている下地としての仕上がりは十分で、これだけ色が入れば、上塗り一回と、表面をならす軽い吹き一回だけできれいに仕上がるでしょう。外が暗くなり、二度吹きまでは至りませんでしたが、二回吹くと、おそらくもっと色がしっかり乗るはずです。エアブラシで30分以上かかる作業が、スプレーならほんの数秒で終わりました。コストパフォーマンスも良好です。

この戻った時に、ついにPS2を持ってきました。どうしても荷物になるため、なかなか持って来られませんでしたが、意を決して荷物の少ないこの時に持ってきました。これでやっと、ガサラキをやる準備が整います。ガサラキ・・・それは、私がその制作物の内容の充実ぶりと、面白さ、継続している努力に尊敬のまなざしを置いている、イモリプロダクションのクソゲークエストに、頻繁に登場する話題のゲームです。クソゲークエストの方向性を決めたとも言えるゲームだと、イモリ氏は言っていました。
ガサラキがあまりにクソゲーなので、それを最大のクソゲーとして、他のゲームの評価を決めていくことができ、クソゲーの観点がずれないようになったと。また、クソゲークエストと言えばガサラキというのが、ひとつのシンボルともなっているので、サークルの看板になっていると私は思います。
で、どれだけ話をして、映像を見ても、実際自分で体験しなければ、そのクソゲー具合はわかりません。それゆえ、昨年のGame Legendにて、イモリ氏に話をして、その場でガサラキを買うことにしました。周辺の中古屋を見回して見つけられず、本人に頼んでみるのがよいと。その時点でコレクションが27本あると聞き、直接買うことにしたのです。お金はその場で払い、後で郵送していただきました。
苦痛なゲームであることは確かなので、印西生活になってから、やることを拒んでいたのですが、次のGame Legendには話ができるようにと、意を決して起動しました。説明書は前もって読んでいました。ただ、説明書が説明不足であり、これもやってみないとわからない感であふれています。
とりあえず3面まで進めました。その間にGame Overに一度もならなかった時点で、私はこのゲームと案外相性がいいのかもしれません・・・。多分、多くの人がこけます。私の初見の評価は、クソゲーというより苦痛ゲーに近いです。私はクソゲーを「攻略が運任せ」が第一としています。すべてがただの運だったら、ギャンブルなんですよ。完全なギャンブル。半か丁かを賭ける日本のさいころ遊びは、運要素しかないから、そもそもゲームですらない、というのが私の考えです。それはギャンブルです。だから、DBACEXも、ボスで得点に運要素がからむところがあり、その意味では多少のクソゲー要素を抱えています。まぁ、DBACEXはやり込むほどクソゲーに感じてきますが。
運なら攻略が立たず、腕でどうしようもできません。それが楽しい場合もあれば、使い方次第ではゲームがすべて台無しになり、クソゲーとなります。その点、ガサラキは運要素が低く、やりこむことで攻略が成り立つので、私の定めるクソゲー要素の大きな部分からは外れています。じゃあ、先を進めるのが楽しいかと言えば、毎日少しでもいいやと思えるレベルです。
一番気になるのが、大人の事情でゲームが作られていることです。それが随所で気になります。本質的には、ゲーム全体で説明不足なのがもっとも苦痛です。わかりやすく説明しましょう。
大人の事情は、まずこのゲームがキャラゲーであり、アニメと連動していて、売れる時期が限られるゲームであることです。これが出た時代は、まだまだメディアミックスの概念が確立できていない時代でした。アニメを中心にして派生商品を作っていき、アニメが終わったら最後の時代です。もちろん、今でもそれはあるとしても、著作権の管理システムが今と昔では違い、裏の大人の事情がまったく違います。とにかく、アニメのほとぼりが冷めないうちに、ゲームも並行して出ているべき、が第一にあります。そのため予想されるのが、製作期間が短い、予算が少ないことです。
ちゃんとしたゲームを作りたいなら、最初にプランを立てて、テストを繰り返しながら、少しずつ改良を加えていきます。このゲームはそれが感じられません。最初に立てたプランを一切変えないことが前提に感じます。私が家具の設計をする時、必ず実物大で設計図を書き、フィギュアと比較します。頭の中でいいと思っていても、実物大にすると印象の違うことがあるからです。車の設計でも、最初は絵から、それからCADやCGでまとめても、実物大のクレイモデルを作ります。これは、全体が簡単に目に入る大きさで考えていたものが、実物大になったとき、細部を見ていったとき、最初の印象と異なる可能性があるからです。これがガサラキにはありません。ゲームとして組み立てた時に不足に感じることが、まったく修正されていないからです。デバッグはされていても、テストプレイをして修正する作業は行われていないと思います。それだけの時間がないのでしょう。
細部において、ゲームが常に説明不足です。ゲームをやっていても説明書がしばらく手放せず、一部はまったくわからないまま進むことになります。ストーリーも始まり方が唐突で、最初に副隊長が戦死したとか言われても、死んだの誰 ? って感じです。
最初の任務では、人型新兵器ガサラキは、旧型だと戦車とはとても太刀打ちできないので、まず最初の作戦では戦闘を避け、逃げることが迫られます。その割に、ガサラキ三機だけで中央政府ビルを占拠するという、意味のわからなさぶり。一応、最初は逃げ方を覚えることがチュートリアルのようで、だったらこうしたおかしな設定にはしないでほしいです。
三面からいよいよ、説明書に頼れず、自分でステージクリアの方法を見つけなければなりません。作戦時間が設定されていますが、初見でこの時間内にクリアすることはまず不可能なほど、何をしたら良いのかわからず、ヒントもありません。最初に作戦内容を説明してくれて、どうしろ、とか言ってくれればいいのに、敵を征圧しろ、という抽象的な命令しかありません。わからんだろ・・・。作戦時間は、それ以内にクリアすると、補給が多くなります。ただ、やっていて、補給はあまりいらないことがわかってきました。むしろ、作戦時間を無視しても、戦場にいるすべての敵を始末した方が、お得であることも見えてきました。もう少し進めないとわかりませんが、今のところ、作戦時間は無視することが利口に思います。
全体的に作りが大雑把で、細かい部分の調整や修正はまったく考えられていません。ストーリーシーンで、文章の改行が滅茶苦茶で、行頭に「、」がついていたりするのは、本当に滅入ります。こういう部分は、おそらく気付いていても、読めればいいと考えられているでしょう。でも、こうした細かいところが雑にされていると、安物に感じるんですよ。何でもそれは同じです。ゲームに限ったことではありません。例えば安いバッグを買ったとして、一見するといいようで、中を見ると縫い目が雑だったり裏地がなかったりすれば、所詮安物だなと思うわけです。本当に良いものは、細部まで作りこまれています。ゲームだってそれは同じです。たかが文章の改行ひとつでも、読みやすいように校正されていない時点で、ここまでやるつもりはないと思われれば、ゲーム全体の質は落ちます。
細かい部分が非常に雑で、説明の必要なところに説明がないことにより、これ急いで作ったでしょ、いいものを作ろうなんて考えてなくて、ノルマで作ればいいという大人の事情が前面に出され、ゲームの世界に入り込めず、こちらもやらされている感に満たされます。これが楽しいか ?? と思いますよね。はい、面白くありません。一応、ゲームとしては、今のところ理不尽な点はなく、一度クリアの方法を覚えてしまえば、攻略が立つのは事実です。攻略が立つことは評価します。ただ、作り手の士気の低さ、そもそもやる気もなさそうに作ったゲームに付き合わされるのは、バカを見せられている気分がします。ちゃんと作る気もなく作ったゲームを一生懸命攻略したいと思いますか ? 作り手の意志が伝わってこないようなゲームで、やり込みができますか ?
私は、ゲームをやる喜びは、作り手との見えない対話だと言ってきました。BKMANIA the Originでは、「作り手の意志を感じることが、攻略をやっていてもっとも楽しいことだ。作り手と遊び手の見えないやり取りがゲームを通じて感じられるものほど、私はアツくなる。」と書いています。無双がまさにそうで、開発者の考えがダイレクトに伝わってくるよさがあります。ガサラキをやると、相手のやる気のなさが伝わってくるのです。それが不快なのは、言わずもがな。
とりあえず、クリアまではがんばろうと思います。おそろしく時間がかかりそうで怖いです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
Spam書き込み対策のための処置です。ここの管理人の名前をひらがな7文字で答えてください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://tampopo.asablo.jp/blog/2018/10/13/9012315/tb