つながりをつなげる2017/08/15 17:20

コミケ一日目の話をしようと思います。
カタログを調べてなくても Twitter というのがあるとコミケに出ているかどうかはわかるものでして、目標を定めていくには、こうした事前のチェックが重要なのです。一日目はやっぱり、せいりゅ先輩のところに行くのが最大の目標です。私を本格的にレトロゲームの世界に引き込んだ張本人とも言う人です。あのときコミケで出会わなければ、私は自分の持っているハードのことしか知りませんでした。自分の好きなゲームだけを追い続ける人でした。それが、SG-1000やSC-3000を知ることで知識の範囲が広がり、自分の好きなものは、こういう世界なのだとわかってきました。私がコミケに行かなくなってから、その後はまだ同人活動を続けているのかわからずでしたけれど、思わぬ出来事で、またこうしてつながってきたのです。そのことは昨年に書いています。ちょっと長いので、また後で読んでいただいてもかまいません。一応置いておきます。
コミケ戦士の鑑
お互いの新刊を交換するという形で、SG-1000 夜一夜 Vol.20 を手に入れてきました。私の昨年11月に出した、ゲーマー魂第3号には、このシリーズが2冊、参考文献として入っております。あとがきにも2016年夏のコミケでの、あまりに久しぶりの再会を果たし、本を手渡してきたことを書きました。そもそもゲーマー魂とは、せいりゅ先輩のこのシリーズと、くりんさんのゲームボーイ本から、どういう形にしていくかの着想を得ております。唯一の違いは、私は印刷所に出していることです。この二人の本のいいとこ取りをして、内容を独自に充実させれば、印刷所に出して多少高額になっても売れるという、私の算段があります。それだけ魅力的な本を書かれているということなのです。この手の本で印刷所に出すのは手間になるし、小部数ならコピーの方が圧倒的に安く済むため、コピーもよいとは思いますが、私は私なりに、先輩たちに対抗してみるのでした。自分の作るものが、先輩たちと同じラインに立てねば、せっかくいいとこ取りをした意味がないのです。いいとこ取りして劣化品を作ることはできません。
私がせいりゅ先輩と音信不通になっている間にゲーマー魂は生まれたわけですが、それはその間、私がせいりゅ先輩の本を本棚の奥に入れず、好きでずっと読んでいたことに他なりません。このシリーズは本当に内容が濃いです。そして、読んでいて面白い。今回は久々にハードの紹介になりました。そもそも、レトロな世界はハードがこれ以上増えないからレトロなのであって、そこで新型レトロハードとは、何とも不思議な事件です。

レトロフリークが大きく注目を受けた最大の要因は、HDMI 出力と、インストール可能、途中セーブ可能、従来のコントローラーも使え、カートリッジコネクターの多さでしょう。一台でまかなえるハードの数の多さです。そこにギアコンバーターが加わり、メガドライブより前の世代のセガゲーム機にまで、ゲームギアまで対応できるようになりました。昔の資産をいかすためには、昔のハードも必要という常識が一変しました。
ファミコンは特許が切れてからファミコン互換機が登場しており、互換機のおかげで昔のハードは必ずしも必要ない状態でもありましたが、互換機は互換機で、昔のハードが再販されているのとあまり変わりませんでした。そこに現代に合わせた機能と、今まで互換機として出しても採算性の取れないようなハードも、他のハードとくっつけて、ばら売りしないことで幅広く対応したのが、レトロフリークです。
ギアコンバーターについて、この本ではくわしく解説しております。これにより SG-1000 にも対応しました。前半のハード説明は、かなりまじめに書かれています。いつものソフト紹介のノリとちょっと違って、とても落ち着いておりました。わかりやすいことは変わりなく、まとまりも相変わらずよくて、うーむ、なるほどと思います。ハードの機能的な紹介の後、最後に提示される、ハードが増えてもソフトの供給量は増えないという課題は、この本らしいさすがな考察だと思いました。そう、ハードはエミュレーションできても、ソフトは昔のままでして、昔のソフトがなければ動作しません。レトロフリークは昔のソフトのための救済措置であって、ソフト市場がこれで変化するのかといえば、決してそうではないのです。つまり、消え逝くソフトはそのまま消える運命に変わりなく、そこはソフトの権利を持っている側の対応になってしまうのです。昔のソフトを今のハードに移植することはだいぶ盛んではありますが、はっきりいって、それはあまた存在したソフトのうちのほんの一部が復活しているにすぎず、多くはまだ埋もれたままです。せっかくハードの面が復活している世の中なのだから、そうした環境に合わせたソフト供給が、新しい市場になる可能性もあり、そこは確かに今後注目となっていくことでしょう。

後半は、ソフト紹介です。今回は一本のみ。すでに紹介されつくしたのでもありますが、この一本はRPGで内容が多いですから、読み応え十分でした。ノリもいつもに戻っています。うーむ、こういうゲームなのかと、ファミコン全盛期の裏で起こっていた、SG-1000 の最後を知るのでした。今回は寄稿もありました。寄稿のせがびっと氏は、この本以外でも見ます。何より一番よく見るのが、Project mirai でらっくすのすれ違いという・・・。プロフィールの交換がこのゲームは起きますが、すれ違いだけではなく、いつの間に通信でもカード交換が起き、必ずの如くせがびっと氏は私の3DSに現れます。カードにつけられるフレーズが、だいたい何かのレトロセガゲーネタになっているっぽいのですが、わからぬものが多いです。世の中どこでつながっているか、不思議なものですね。似たもの同士とはどこかで集まってくる運命なのでしょうか。
コミケ当日、せいりゅ氏のところで撮ったものです。私の持っていった本と交換ということで、私の本も写っています。そこにはちょうど売り上げ冊数メモとお金がある場所なのでした。右下の角は過去の見本誌で、私もすべてを持っているのではないため、過去の本が欲しいところです。連絡くだされば送りますよということなので、まじでそうしようと思っています。バンクパニックの印刷所版のものを持っているのは奇跡だな。一冊だけ、印刷所で製本されたものがあって、そこはしっかりおさえてあります。てか、それは昔にいただいちゃったんですけどね。
このときはまだこんなにありましたが、昼食後にもう一回来たときには、残りわずかという状態でした。こういうしっかりしたレビューを見られることは本当になかなかないので、やっぱり売れて欲しいですよ。ゲームレジェンドの影響で、レトロゲームで同人の世界をのぞきにくる人もコミケである程度増えてきたのでは、なんて期待もあります。一時はゲームレジェンドによってコミケの客が吸われる現象が起きていましたが、今は少しずつ戻っているようにも思えます。
それにしても一冊100円とか50円とか、あまりに安すぎやしませんかね ?? これなら一冊300円取っても売れますよ。同人誌は紙や印刷費用も払いつつ、中身にみんなお金を払っているのですから、これで100円とか、どこまでお人よしなんですか。私のゲーマー魂は、印刷所に出している都合400円で、それでも売れます。しかも四国方面から出向いているんですよ。これじゃあいくら売ってもショバ代出るか出ないかレベルで、本人がそれでいいというなら止められませんが、あまりにもったいないと思うんですけどねぇ。
長話をして別れてから食事中、おみやげを渡し忘れたことに気付きました。アイマス柄のバナパスです。バナパスとは、ゲーセンで自分のプレイデータを保存するために使うものですが、一時期だけアイマス柄のものが出ていました。それが世間からとっくに駆逐されたころ、なぜかわからないけれど、四街道のIYのゲームコーナーにて、95枚だけ入荷されたという張り紙が出ていました。5枚は太鼓の達人柄です。合計100枚、激レア、と出ていましたが、そりゃそうだ。これ消えてどれだけたつんだ。バナパスは一枚あればことが足りるもので、複数はいりません。使うには登録が必要で、そこに E-mail が必要です。新しくカードを増やすたびに E-mail がひとつ必要となり、はっきりいって面倒です。それと、複数のメアドを使ってIDを増やすのは規約違反になっています。まぁ、世間では普通にやられていますが。
私はアイマスに興味ないのですけれど、せいりゅ先輩がアイマス好きだから、夏に行くとき手土産にと、一枚買ったのでした。実は昨年のことです。柄はいくつかあるはずですが、自販機で「バナパス」のボタンを押して出てくるだけのため、柄は選べません。オレは真嬢が出てくるまで買い続けるぜ、という勇気もないので、てか、そもそも真嬢の柄があるのかすらわからないし、これ一枚を少しばかりの気持ちとして用意しました。コレクションにしていただければなと。

近くに住んでいれば、いくらでも会ってお話したいところでも、コミケのためにはるばる出てこられているもので、その場でしかお話しする機会もなく、長々滞在してしまいました。悪いな~と思いつつ、先輩聞いてくださいよ ! みたいのがあって、このバランスが難しいです。
SG-1000 夜一夜はまだ続くそうなので、次は寄稿しようと思っています。それと、持ってないやつ、取り寄せたい。読みたいのもあるし、ゲーマー魂で資料として活躍してくれることもあるのです。なんせ第2号は、なければ書けなかったものです。しかしなぁ、本当にこの本、ゲームレジェンドで出せればすごく評判いいこと間違いなしなのに、出られないってのがもったいないんだよなぁ。多くの人に読んでいただきたいんですよ。レトロゲー同人を始めて13年、良質なレビューの書き手はなかなかいません。まして、SG-1000 の専門で、こんなに長く続けている人は、この世は広しといえどもせいりゅ先輩一人しか私は知らず、それが Only の場所に出てこられないのは、この世界において損失です。この際総集編でも作っていただいて、私が委託販売を受けるとか。何とかならんかな。

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