WFレポ2 床と壁セットの奮闘2016/07/27 12:41

ワンフェスレポ、二回目は床と壁のセットについてです。この商品は、今まで家具や小物といった、部屋の内側にあたるもの中心だった戦略に対し、空間そのものを提供する新しい試みとして、戦略を広げる重要なアイテムです。初めてのため、あらゆる可能性を考慮して品を用意しました。
展示は容積を使う展示方法です。斜め置きにすると卓上に使えない空間ができるのですが、直角置きにすると右から見たときに壁が邪魔して部屋が見えなくなり、人をひきつけるインパクトに欠くため、無駄を作っても見えやすい展示にしました。高さも出して存在感も作りました。
説明が必要な商品ですから、大きな看板も出しています。床と壁のサンプルは、商品ごとにまとめて単語帳のように綴じました。当初は全部机に貼り付ける予定でいましたが、そんな空間はどこにもなく、手元で見比べられないとわかりにくいことも考え、店員のサポートが必要ながら、こういう形にしました。他によい方法が時間的に考えられないこともありました。
鉄板タイプにはキューポッシュを配置しました。オビツ11も使えますが、オビツ11が一人しかないため、そちらが着付け見本として出ており、キューポッシュのみとなりました。展示品の中でも売り物は横に値段を記載していますが、見づらかったかもしれません。なるべく部屋をにぎやかに、かわいらしくしました。
四畳半はネタ展示に近いです。なるべくいろんなフィギュアが置けることを出したかったので、あえて挑戦的にしています。あまり突っ込む人はいませんでした。ガンダムが混じっていますが、正座ができる可動フィギュアは貴重で、採用しました。大きさもちょうどよいです。ミクダヨーはベースがなくても立つというのが魅力です。四畳半には昨日の写真で見られた、あの椅子のような土台が使われ、高くなっています。
通常版は神姫とfigmaを合わせました。figma が倒れる事件がありまして、途中から壁によりかからせました。いちいち直すのが大変なのです。部屋は青系にして、落ち着いた雰囲気にしています。それぞれの部屋を似たようで違う展示にして、空間を作ることの楽しさを感じてもらえればと思いました。

部屋の製作数は磁石タイプのみだけ10個と最初に告知しておきました。磁石タイプは売れてくれないと困るし、製造数も少ないため、なるべく購入意欲をあおってみました。キューポッシュの関連品でもあるため、#キューポッシュ というTwitterでのハッシュタグを使い、なるべくキュポラーに情報が広がるように特別扱いしました。他の部屋の製造数をここで明かすと、通常が18、四畳半が15です。
さて、結果から申しますと、足りないのに余るという結果に終わりました。磁石タイプもかろうじて売り切れる形でしたが、これも足りないのに余るにきわめて近い状態でした。原因は色です。様々な好みに対応するため、床の布地は9種類あったのですが、売れると実際は人気のある色が偏り、それが先になくなって、後に来た人はほしいけど希望の色がないため買わない、となって最後には余りました。
つまり、数はあったけれど、実質売り数より少ない数しか用意できなかったのと同じです。余りは通常版で7個で、色はすべて赤系統。これが他の色だったら売れていたのですが、欲しくても買わない人があまりに多すぎました。鉄板入りも欲しい人に対して色が合わず、欲しい色にめぐりあえた人だけが買えた状態でした。
四畳半は、畳が売り切れて売れなくなり、最後に1つ余りました。私としては、以前に四畳半を買っていった人にも合わせて出したつもりでしたが、多くの人は畳も買って行きました。これを機会に四畳半を導入する人が多くいたのかもしれません。壁紙の色は、オレンジ系が最後まで残り、オレンジはそれしかない状態になるまで売れませんでした。

季節のせいか、そもそも何かが違うのか。赤系列、オレンジも含めて、薄い色ならよいですが、濃い色となると壁も床も売れません。赤は人気のないことがわかりました。しかし、こちらであらかじめ並べて試しているのですが、赤も決して悪い印象はなく、あたたかみのあるよい印象です。ただ、サンプルだけでそうした魅力を伝えるのは無理があり、どうしても展示にあるものが印象として有利に動いたようでした。
緑の花柄床も、姫床としてよいと思っていたのですが、そういう想像力が買う人の中にあったのか、とても難しい問題です。また、値段的に複数買うにはやりにくい額であり、安定して長く使えるひとつを選ばれているような気がしました。

売れるか売れないかは、間違いなく売れます。しかし、売れる色は選ばれるということがわかりました。また、色の魅力をうまく伝える工夫も考えなくてはいけません。課題と評価がわかっただけでもまずは成功といえるでしょう。
また、2014年以降なくなっていた展示がこういう形で復活したので、写真を撮る人が多くいました。積み重なっている分、大きく見えて存在感もあり、小物がなかった代わりの看板を十分に果たしてくれたと思います。続けていくためには展示スペースを大きく使うことから、卓の使い方の制約を大きく受けていくと思います。家具の販売を申告制から選択制に変えて、卓はますます狭くなってきました。今後は衣類と同様、家具も網を使って壁を有効に利用する必要があるでしょう。物量が大量になる分、お客さんの選ぶ時間も大変になり、巨大なトイディーラーに近くなるかもしれません。

合わせて、家具の展開も欠かせなくなります。主にソファとミニテーブルを中心に考えていくことになると思います。壁に使えるアイテム、棚も含めて、部屋を彩る形で商品開発を進めます。床と壁は3年前に企画されたものですが、やっぱり今になって商品化されて正解のようです。当時では支えきれないですね。