深く刻まれるアツさ2016/06/29 23:58

こつこつTF4の攻略を進めているぶちょーを見ると、昔の自分を思い出します。TF4を始めたときは、他に並ぶものもなく、それしかやりたいものがない時代でしたので、必死にやりました。今なら絶望したゲームはやめたくなりますが、当時はできなかったのです。
メガドライブもそのソフトも、中学生当時は自分の小遣いですべて買っていました。親が買ってくるとかということもありませんでした。TF4をやっていた時代は、ソニックとTF4の二本しか持っておらず、ファミコンのSTGではとても満足できないし、ゲーセンにもそんな頻繁に行けませんから、買ってしまったゲームがどれだけ絶望的難易度だったとしても、それをやり抜く他はないのです。それに、私が他に興味を持っていたゲームはR-TYPEでしたので、苦行にはさほど抵抗もありませんでした。
そして、TF4には震えるようなアツさがあります。敵もいなくなり、音楽もなくなった静寂から、急に現れる中ボス。急展開するシーン。切迫する感覚、緊張感はこのゲーム特有のものでもあるでしょう。それが頂点に達するのは5面です。
美しい水と山の景色の中、水中に潜む巨大戦艦。それとの戦闘は、最初は出会いだけでありませんが、5面になると宇宙空間で銀河連邦軍での総攻撃に移ります。戦力はこちらが圧倒し、敵艦は無力化していきます。外側の装備をすべて破壊し、これから内部へ突入するのか・・・。
そんな時、突如音楽が変わり、戦艦は何者かが放った無数の光によって炎上します。光の矢は切り裂くような音で戦艦を突き破ります。
炎上しながら急速に速度を失い、画面後方へ消え逝く戦艦。その上からは、今まで見たこともない、謎の存在が現れます。しかし、どうやら味方ではないようです。
すぐさま応戦する戦闘機部隊。音楽もここで最高潮を迎えます。音楽と演出のタイミングはぴったりです。しかし、敵の光に仲間は落とされ、やがてその存在はこちらを誘うかのように、静かに去っていきます。急に現れるこの存在。しかもその異様な見た目は、何度見てもすさまじい圧力を感じます。顔と目があるようにも見えますが、そういうものと近距離で対峙する感覚は、まさに緊張感そのものです。
新たな敵の前に、こちらも新たなる兵装、Thunder Swordを身に付け、味方の援護の届かない、敵の誘う未知なる空間へ向かいます。

昔のゲームですので、語るのは音と映像のみです。無駄な言葉や人物の描画などまったくありませんが、シンクロして盛り上がる音楽と、威圧的な登場やスピーディな展開を入れることで、これだけでもかなりの迫力があります。ただでさえ難しいゲームなのに、そこから現れる新たな敵の存在は、果てしなく遠く見えます。どれだけ慣れてもミスが出やすいゲームですから、やるたびに緊張感があり、そうしたゲームの特性も演出面で大きくいきてくるでしょう。決して手軽にやるゲームではありません。密室で構えてやることで、場面ごとの重さがひしひしと伝わってきます。

何度も言いますが、私はTF4の自機であるRYNEXの緻密な立体再現を目指してフィギュア作りを始めたので、実はこのゲームと今作っているミニチュアはつながりがあるっちゃあるのです。途中で道が外れましたが、TF4は攻略以外の面で何かを作りたいのですよ。